アート
さて、おこもり状態であった間はいろいろなアートシーンを探索し、審美眼を養うというか、結構知的文化的に過ごしました。ギャラリーやミュージアムを訪れた他、意外なところでは、ミネソタ州の議事堂内に飾ってある歴史的な絵画をじっくり鑑賞する機会があったことでしょうか。
例えばホワイトハウスなどもそうですが、米国内のこうした政治的モニュメントでは多くの美術品やアートを観ることができます。日本の国会議事堂を訪れたことはないのでどうか分かりませんが、例えばこちらでは市役所や裁判所の前庭などにも絵画や彫刻などが飾られています。それもロビーに一つなどという感じではなく、公共施設のロビーや壁はミュージアムのように利用されていたりします。
さて、ミネソタ州議事堂。昨年100周年を迎えた議事堂には当時から飾られている絵画他、天井壁画などが多くあります。ミネソタの歴史を知ることのできる題材が主です。特に知事謁見室には、正式に州になる前、ミネソタがまだテリトリーだった頃のミシシッピ河畔の風景や出来事を描いた絵画、そして、独立戦争の様子を描いた臨場感あふれる絵画などがあり、いつでも気軽にじっくりと鑑賞することができます。知事の謁見室は内外からの訪問者と知事が懇談したり、記者会見を行なったりする部屋で、重厚な木の装飾や家具など当時の雰囲気を感じさせます。その壁に大型の絵画がかかっているのです。
毎日行なわれる州議事堂のツアーはミネソタ歴史協会が管理し、定期的に議事堂内のアートだけを紹介するツアーも行なっています。ぜひ、機会があれば、これら絵画にも注意を向けてみて下さい。ちょっとしたものです。
www.mnhs.org
投稿者 Husky15 2008年4月22日 03:35 | コメント(0)
昔はこんな感じだったんですね。こうした砦がアメリカ中にあった訳です。
投稿者 Husky15 2008年3月21日 06:03 | コメント(0)
実はミネアポリス美術館の日本と韓国美術のキュレーターであるマシュー・ウエルチさんとは長年の知り合いで、時々お昼ご飯などを食べたりしていたのですが、こんなことは何も理解しておらず、「ごめんね。」と思わず恐縮してしまいました。松濤美術館の展示には250点が紹介されたとのこと。一度マシューの案内で美術館の裏側というか、展示品保管庫に案内してもらった時、日本でも今人気の伊藤若冲の「生」を見せてもらって感動したのですが、確かにミネアポリス美術館の日本ギャラリーには多くの浮世絵や日本画が展示されています。春信、豊国、北斎、広重など有名どころは網羅していますし、無名のものから市井の作品まで、コレクションは豊富なようです。(専門家ではないのでよく分からないのですが。)
考えてみると、ミネアポリス美術館では年に数回日本美術の展覧会が行なわれています。今も漆などの作品が有名な柴田是真の作品展を開催中で、また来年からは
個人所蔵としては最大級の「ジョン・ウィーバー・コレクション展~アート・オブ・ジャパン」が開催される予定です。
この機会にちょっと日本の浮世絵や日本画についてきちんと学んでみようかと思った次第です。
www.artsmia.com
投稿者 Husky15 2007年12月22日 02:26 | コメント(0)
私はこの市役所を訪れる事を滞在者の皆さんにいつも薦めています。日本だと市役所なんて用のある時以外は立ち寄ろうなんて思いもしないものですが、こちらでは思わぬお楽しみがあったりするのです。
セントポール市役所の正面玄関を抜けエレベーターのある奥へと入っていくと、メモリアルホールという戦没者を記念した吹き抜けに出ます。突然厳かな空間が現れ、驚くようなものが目に飛び込んでくるのです。
「ヴィジョン・オブ・ピース」と呼ばれる巨大な彫像。11メートル近い高さと
54トン余の重さのメキシカン・オニキス。ネイティブ・アメリカンの酋長をかたどった石像を見上げる事になります。ここだけは忙しく行き交う人々に関係なく、荘厳な静けさに包まれ石像が光の中にたたずんでいるのに圧倒されてしまいます。
1980年代に建物は全米歴史史跡建造物に指定されています。州都セントポールは歴史的な建物が多く残っています。州議事堂も100周年を迎えたばかり。来年はミネソタ州が合衆国の32番目の州となってから150年を迎えます。アメリカの歴史は確かにヨーロッパや他の国に比べ浅いのですが、新天地を求めた人々が一つ一つ築き上げてきたものの軌跡を見るのもよいものです。セントポールに来られたら、ぜひこの「平和へのビジョン」という石像をご覧下さい。
http://nrhp.mnhs.org/property_overview.cfm?propertyID=36
投稿者 Husky15 2007年12月8日 00:43 | コメント(0)
ジョージア・オキーフといえば、そのきりっとした風貌とシンプルでスタイルのあるファッションや後期のニューメキシコでの暮らしなどが、過去女性誌などにも紹介され、ちょっと大人の女性には人気があるようです。またフリーダ・カーロはその劇的で情熱的な生涯がアート系の映画になったり、その作品の強い印象から、一つのポップアートファッションのアイコン的な扱いも受けています。
この二人に共通しているのはその鮮明な色彩感覚と、個性ある生き方、強い自我を持った女性としてのドラマだと思います。20世紀を通じて、彼女たちほど独自性ある絵画を世に知らしめたアーティストはいないように思えます。ジョージア・オキーフはジョージア・オキーフ的なものを他に観る事はないし、フリーダ・カーロ作品は最早フリーダ・カーロだけの世界で、他の誰にも同様のスタイルが観られないとすら思えるのです。
独自性を確立し、他にない個性を持った彼女たちはともに、生涯を通じて一人の男性からアーティストとして女性として多大な影響を受け、また生身の女性として
その関係に運命を左右されました。オキーフは写真家としても高名であったスティーグリッツと、フリーダ・カーロは著名画家のディエゴ・リベラとのドラマが
有名です。そんな様々なバックグラウンドを考えながら彼女たちの作品を観て行くと、更に深い感慨を覚えるだろうなと、個人的にはとても嬉しい展覧会なのです。
特に今年はフリーダ・カーロ生誕100周年、そしてオキーフはお隣ウィスコンシン州サンプレーリーという町に生まれ育ったということもあって、何か特別なイベントであると思えてきます。
季節的にも秋から冬というのが、アート鑑賞には似合うんじゃないでしょうか。
ジョージア・オキーフ展はミネアポリス美術館で来年1月6日まで、フリーダ・カーロ展はウォーカーアート・センターにて来年1月20日までです。
www.artsmia.org
www.walkerart.org
投稿者 Husky15 2007年10月19日 04:39 | コメント(0)
その新館で私が一番気に入っているのが、美しい流線型の車「タトラT87セダン」です。ドイツの美術館などにもあるこの1930年代デザインの車は未来と過去が一体となった非常に扇情的なオブジェなのです。「タトラ」社は1800年代後半から続くチェコのディーゼルエンジン、トラック、列車車両の製造会社です。第二次世界大戦のドイツ軍などに愛用された悪路踏破能力と耐久性に優れた軍用トラックなどでも知られています。車の好きな人々にとっては1936年にタトラ社の前身コプレブニツェ社のハンス・レドヴィンカが完成させた小型乗用車の最高傑作「T87」は有名です。説明によく使われる「高性能流線型、リアエンジン」という用語が、古き良き時代の未来小説のようです。当時は最新技術であった「タトラT87」は最高速度160キロで走り、ナチス・ドイツにはアウトバーンに最適な車として絶賛され高級将校に愛用されたといいます。
ミネアポリス美術館のギャラリーに静かに鎮座し、完璧な流線型と輝く銀色の車体を惜しげなく見せるこのクラシックカーには、神々しいまでの威厳が感じられます。高貴で、そしてセクシーですらあります。アメリカ文学の巨匠スタインベックも愛用したそうです。また、当時この車で世界旅行をしたジャーナリストたちもいました。美しいデザインに加え、優れた耐久性はアフリカのジャングルへも人々を運んでいくことが出来たからです。
ロマンにあふれるロードトリップの数々を持つタトラT87。絵画や彫刻、史跡ではなく近代の発明機械であるというのに、美術的オブジェとして十分に印象的なのです。「美術」というのは美しい技術とも考えられる訳ですから、確かにタトラT87は、そこに過去の美しい技術を体現しているとも言えるでしょうか。
www.artsmia.org
投稿者 Husky15 2007年9月19日 01:58 | コメント(1)

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